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目的・概要

水環境の高度専門技術者を育成する「留学生のための」画期的な支援プログラム

目的

 東アジアの国々では、経済が高度成長を続ける一方で、地球温暖化や急激な人口増加に伴う水圏および流域圏の環境の劣化が急速に進行しており、水資源の涵養と安定供給のシステムを確立することが、国民の健康的生活を維持し社会を持続的に発展させるための喫緊の課題となっている。本事業では、こうした課題解決の基盤となる水環境の保全と持続的な利用のため、水環境の診断・予測、水質浄化・排水処理、海水淡水化など長崎大学が優位性を誇る技術を修得させ、東アジア地域に貢献することのできる実践能力に優れた高度専門技術者を育成するための特別コースを大学院工学研究科(博士前期課程)に設置する。
 この特別コースには、これまでの日中韓の大学間交流の実績を踏まえて中国、韓国からの留学生を主に受け入れ、国内企業と緊密に連携した長期インターンシップ制の導入、課題解決型学習の強化等により質の高い実践的な教育を行う。
 また、課程を修了した留学生の日本企業への就職を強力に支援し、修得した水環境技術の東アジアでの活用を図ることにより、この分野の高度専門技術者教育の拠点を形成する。本事業を円滑に遂行するため、これまでに日中韓で締結された大学間交流協定に基づく交流実績に基づき、水環境に関する専門家育成に関心の高い中国・韓国の10大学との間にコンソーシアムを構築し、優秀な学生の推薦や教員の派遣等について本事業への支援体制を整備する。
 本事業の目的とするところは、新成長戦略(基本方針)に掲げられている「日本発の『課題解決型の処方箋の輸出』によるアジア需要の創造」につながるものであり、上記の人材育成を通して日本が強みを持つ水環境の技術を東アジア地域に展開することによって、中国・韓国等の経済成長に伴う地球環境への負荷を軽減し、これらの地域の持続可能な成長に大きく貢献することができる。

概要

 工学研究科は、本事業が対象とする水環境分野に関する分野の教育・研究に優れた実績を有している。一方、本研究科はこれまで韓国・中国等の東アジア地域の18大学等と学術交流協定を締結しており、中国の福州大学や同済大学とは「社会基盤の整備と維持管理、環境保全」を主なテーマとして、ジョイントセミナー開催等の学生交流を活発に進めている。また、韓国の済州大学校や中国の上海海洋大学には、研究者や大学院生の交流を促進するための海外拠点として本学の交流推進室を設置している。
 そこで、本研究科の博士前期課程に水環境技術者育成のための特別コースを新設し、上記の連携交流実績をもとに、中国の5大学、韓国の5大学との間に、「水環境の保全と持続的利用に貢献する高度専門技術者育成コンソーシアム」を組織し、これらの大学から推薦・選抜された水環境に関する基礎的な能力を有する優秀な学生をこの特別コースに毎年10名以上入学させる。また、本コンソーシアムを通して、教員の派遣など本事業の運営面での連携を強化する。
 特別コースのカリキュラムは、水環境保全プログラムと水処理・水利用プログラムの2つで構成し、前者は主に水環境アセスメント、水環境モニタリングや水環境修復等の技術の修得、後者は主に高分子材料を用いた排水処理・水質浄化、膜技術による海水淡水化、水銀やヒ素の微量分析等の技術の修得を目的としている。いずれのプログラムについても、既存の講義科目(選択)に水環境に関する専門基礎科目(必修)の英語による講義を加え、幅広く留学生を受け入れることのできる体制を整える。
 また、実践的能力を身につけさせるために他大学や産業界から招聘した優れた技術・実務経験を有する教員団による課題解決型授業(PBL)を開講するとともに、毎年10名の留学生の長期インターンシップ(3ヶ月以上)を受け入れる企業を確保する。さらに、技術の普及・運用に係る社会経済的な要素を含む幅広い学問分野の知識を修得させ、日本人学生と切磋琢磨する機会を与えるため、協力研究科等と連携した講義・実習科目を履修させる。
 本事業を円滑に推進するため各プログラムに専任のコーディネーター(計2名)を配置するとともに、外部の専門家による評価組織を設置し、必要な改善策を迅速に講じるための体制を整える。初年度11月に本事業のための特別選抜試験を実施し、2年目から正規課程10名/年以上、5年間に合計40 名以上の留学生を受け入れて、高度専門技術者に育成することを人材育成の目標とする。

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