大学院工学研究科 博士前期課程 総合工学専攻

教育・研究内容

教育内容

国際的な産業界の基盤分野に対応した高度専門技術者・研究者を養成するための教育プログラムを提供し、深い専門的知識と幅広い学際的知識を修得させ、技術的創造能力、プレゼンテーション能力、進取的精神を身に付けさせる。

機械工学コース "機械と人間"、"機械と環境"という広い観点を有し、高度な工学基礎力と国際的に活躍する高度の実践能力および幅広い知見と応用能力を身に付けさせる。
電気電子工学コース 電気電子系分野における基礎となる知識を繰り返し十分に修得したうえで、より発展的な専門性の高い知識並びに国際的に活躍できる実践的な応用力を身に付けさせる。
情報工学コース 情報工学における理論、ハードウェア、ソフトウェア、応用の幅広い分野に関して深い知識と課題解決能力を修得し、それを活かして現実の課題を発見し解決できる力を身に付けさせる。
構造工学コース 学部で習得した構造工学の知識を基礎として、より高度な専門知識を修得するとともに国際的な視野を持たせるためのより高度な英語能力を身につけ、産業社会における構造工学分野のニーズに対応できる高度専門技術者・研究者能力を養成する。
社会環境デザイン工学コース 確実な工学的基礎力、シビルエンジニアリングに関わる幅広い専門知識、高い思考力と解析能力、国際的な活躍をするためのコミュニケーション基礎能力を修得させる。
化学・物質工学コース 自然科学の広く深い知識と物質工学分野の専門知識の双方を習得し、これを基盤として学際領域で活躍できる能力を養成する。
水環境科学コース 「日中韓の大学間連携に伴う水環境技術者育成事業」の特色ある教育を進めてきた実績を活用・発展させて、海外でも活躍ができる高度専門技術者を育成する。
日本人学生は、特に水環境工学の基礎を重視したカリキュラムを留学生とともに英語で受講し学習することで、実践的な英語力の強化にもつながる。
また、留学生には日本語教育も充実化し日本企業で活躍できる人材育成を目標としている。

研究内容

コース・研究分野 研究内容
機械工学コース 機械と人間
  • “人間を幸せにするための機械”という視点から機械工学を再構築するための研究(産業機械,ロボット開発の基礎,福祉機械,バイオメカニクスなど)
機械と環境
  • 現代社会の維持・発展の根底を支え,より良い環境構築に寄与するための機械の開発に関連した研究(環境適応型エネルギー機器開発,再生可能エネルギー,代替エネルギーなど)
電気電子工学
コース
電気エネルギー
基礎学
  • 高電圧現象の解明とその応用(パルスパワー,放電プラズマ応用,オゾナイザなど)
  • プラズマの基礎と応用(プラズマプロセシング,レーザ応用計測など)
制御システム学
  • 制御理論とその応用(マイコン制御,最適制御など)
  • 電気機器とその応用(新型電動機の開発と制御,電磁界解析など)
電子回路
デバイス学
  • パワー電子回路(インバ-タ,コンバ-タ,アクティブフィルタ等),インテリゼント電子デバイス・電子回路(CPU,DSP等)の基礎とその信号処理,制御システムへの応用など
  • マグネティックス(マイクロマシン用磁性体の開発,磁気特性のコンピュータシミュレーション,磁性体の応用など)
通信工学
  • 電磁波による情報通信(高機能アンテナの開発,超広帯域(UWB)無線通信,センサーネットワークなど)
  • 電磁波の理論解析(電磁波の散乱解析,逆散乱解析,メタマテリアルなど)及び応用(マイクロ波を用いたイメージング,マイクロ波マンモグラフィ,コンクリートレーダ,偏波合成開口レーダ, レーダによる目標識別,目標追尾,生体情報モニタリングなど)
フロンティア
(光・高周波デバイス)工学
  • 超高速光通信用光デバイス(光デバイス,光導波路,クリーンルーム内マイクロ及びナノ微細加工,超高速光通信システム,超高速電極設計,単一光子量子暗号通信など)
  • 光ファイバセンサネットワーク(光導波路型光センサと光ファイバを用いた猛毒危険ウィルスの遠隔,その場及び分散型検知,農薬検知用分散型光導波路型光センサなど)
  • 生体レーザ(細胞内部での生体レーザ発振による蛍光顕微鏡解像度の飛躍的向上など)
情報工学コース
  • 情報抽出,コンピュータアーキテクチャ,リアルタイム情報処理,ネットワークの性能評価,分散人工知能,プログラミング言語,ネットワークアプリケーション,情報セキュリティ等に関する研究
  • コンピュータビジョンとパターン認識技術,機械学習,情報の検索と分類,数理モデリングと最適化,数論とその暗号理論への応用等に関する研究
  • 信号処理,画像処理,帯域圧縮,電子透かし,コンピュータグラフィックス,ヒューマンコンピュータインタラクション,音響・音声・自然言語処理,リモートセンシング,データマイニング,知能ロボット,人類と人工物の理想的な関係等に関する研究
構造工学コース
  • 構造物や機械のための制動装置の開発,自動車の駆動系や電動機等の振動解析
  • インフラ構造物の変状調査とモニタリングのための遠隔測定法の開発と評価法に関する研究
  • 鉄筋コンクリート構造及び鋼コンクリート合成構造建物の耐震設計に関する研究
  • 住環境のマネジメント,都市の景観構造,伝統的集落・家屋の保全に関する研究
  • 居住環境の健康性・快適性・省エネルギー性の評価と改善
  • 高品質なインフラ構造物の維持修繕技術の開発とその社会実装に向けた診断技術の開発に関する研究
  • コンクリート構造物の高品質化・生産性向上に向けた材料・施工性能評価手法の高度化に関する研究
  • 航空宇宙機の柔軟構造システムの開発およびその複合領域解析
社会環境
デザイン
工学コース
  • 地盤材料の力学的特性の評価,地盤環境評価技術の研究,地盤・岩盤構造物の設計及び維持管理技術の開発
  • 土木構造物の静的・動的解析,構造物設計及び維持管理技術の開発
  • 都市計画,景観デザイン,まちづくりに係る社会技術
  • 環境振動制御,環境計測などの研究
  • 閉鎖性海域,湖沼の環境評価と環境改善の研究
  • 水環境変化の数値解析,汚濁負荷の評価と削減対策,水質浄化手法などに関する研究
  • リモートセンシングとGISによる応用研究
  • 自然災害の研究
  • 流域治水,多自然川づくりに関する研究
化学・物質
工学コース
  • エネルギー変換半導体の開発と電子論,高分解能電子顕微鏡による材料のミクロ構造・格子欠陥の解析,材料の相変態と原子移動機構,電析強磁性金属ナノ材料の開発,低融点金属を利用した機能性材料の開発,半導体ガスセンサ,機能性セラミックス,セラミックスの表面改質
  • 高機能イオン性ポリマーの開発,プラスチックの生分解化,環境適合性プラスチックの開発,無機-有機ハイブリッドポリマーの開発,機能性炭素材料の開発,構造用ファインセラミックスの開発,無機系複合材料の開発,固体触媒化学,プラズマ及び超音波による触媒調製
  • エネルギーデバイス材料の開発(電池,キャパシタ,イオニクス材料),吸着・触媒材料の開発,光機能性化合物の合成と応用,多核金属錯体の性質,金属錯体の光化学,遷移金属錯体による小分子の活性化,動的ナノ分子組織・超薄膜・電極界面の機能開発と分光電気化学,機能性エラストマーおよび粘着剤の開発など
  • 遷移金属触媒反応の開発(有機合成・物理有機化学・生理活性),均一系遷移金属錯体触媒による高効率有機合成,タンパク質工学(人工酵素・修飾酵素),有機分子の高選択的リチオ化反応の開発,天然物の効率合成を指向した方法論の開発及び全合成,生理活性タンパク質の構造解析ならびに遺伝子工学的手法による新規機能開発など
水環境科学
コース
  • 先進膜分離技術と分析技術に基づく高度水処理および再生水技術の研究
  • 高機能触媒やナノ粒子等の水処理のための新素材の研究
  • 開発途上国に適した水処理および排水処理技術の研究
  • 流動や水質の現場観測、流動シミュレーション、さらに分子生態学的手法を用いた内湾や湖沼、貯水池等の水圏環境の研究
  • リモートセンシングによる気候変動等と関係した水資源等の水文学的研究
  • 地下水と地下環境の研究
海洋未来
科学コース
  • 水中環境観測用知能ロボットシステムの開発
  • インフラ検査用船型ロボットシステムの開発
  • 洋上風力発電点検用飛行ロボットシステムの開発
  • 浮沈式潮流発電システムの開発
  • 潮流発電装置を備えたスマートブイの開発
  • 人工知能を用いた潮流発電タービンの多目的最適化設計
  • 海洋構造物の腐食環境下における摩擦・摩耗に関する研究
  • 海洋無線通信のためのマイクロ波海面散乱現象に関する研究
  • 洋上浮体設備に実装する電子機器の落雷・雷害対策に関する
    • IoTブイ用海洋エネルギー発電方式に関する研究
    • コンタクト触媒による人工マイクロプラスチックの生成と挙動観察
    • 海洋生物由来新規レクチンの探索および構造・機能解析